いつもしあわせのえきをご利用くださいまして、ありがとうございます。
これをお読みになってくださっているお客様方もご存じのように、最近は洋菓子店の倒産が増えているという話を耳にする機会が多くなりました。
もちろん、その話は私の耳にも届いていますし、
自分のお店も決して他人事ではないと感じています。
ただ、スタッフを多く抱える身として、
簡単に諦めるわけにはいきません。
どうしたらこのお店を守れるのか。
どうしたらお客様に喜んでいただけるのか。
そのことばかりを考えながら、
毎晩のように試作を重ね、考え続けています。
自分にもっと能力があれば、
もっと良い状況にできているのかもしれません。
それでも、今の自分にできることを一つずつ積み重ねていくしかないと思っています。
この物価高の中だからこそ
今日はお客様にお伝えしたいことがいくつかあります。
まず一つ目。
原価は本当に大きく上がっています。
価格も少しずつ見直させていただいておりますが、使う素材の品質は落としません。
そこだけは守りたい。
自分が本当に美味しいと思えるものをお客様にお届けすること。
それが町のケーキ屋として正しい姿だと考えているからです。
私たちがここまで商売を続けてこられたのも、
このクオリティを信じてくださるお客様がいてくださったから。
だからこそ、そこを変えてしまうことは、
お客様への裏切りになってしまうと思っています。
時々、
「前はもっと○○が入っていたのに」
なんてお言葉をいただくこともありますが、
そんなつもりは毛頭ございません。
品質だけは、これからも守り続けます。
その代わり、価格は上がってしまう商品もあります。
どうかご理解いただけましたら幸いです。
二つ目。
価格が上がる商品がある一方で、
手に取りやすい商品も増やしていきます。
マカロン、コルネ、しあわせゆきのぷりん。
今ある商品だけではなく、
少しずつこのあたりのラインナップを強化し、
お客様にさらなる喜びとしあわせをお届けできるよう努力していきます。
今でいうと、桃のババロワや桃のタルトは、
使用している桃の価格を考えると、
本来なら今のお値段ではなかなかお出しできない商品です。
小さな傷がついたものや規格外の桃を農家さんから仕入れ、工夫を重ねることで、できる限りお求めやすい価格を維持しています。
決して安い商品ではありませんが、
その分、価格以上の満足を感じていただけるよう、
一つひとつ丁寧にお作りしています。
正直なところ、
自分のお店のケーキを見ても、
「本当に高くなってしまったな」
「何とかならないものかな」
と思うことがあります。
値札を付けるたびに、
「この価格でお客様は手に取ってくださるだろうか」
「楽しみにご来店くださった方をがっかりさせてしまわないだろうか」
と、不安になることも少なくありません。
それでも、品質だけは落としたくない。
美味しいものを美味しいままお届けしたい。
その思いと、
お客様に少しでもお求めやすくお届けしたいという思いの間で、
毎日のように悩みながら価格を決めています。
決して、むやみに高い値段を付けているわけではありません。
そのことだけでも、ご理解いただけたら幸いです。
三つ目。
削れるものは削ります。
本当はもっとこだわりたい部分もあります。
しかし、費用対効果を考えた時に、
最低限の品質が保てるのであれば、
自分自身の満足度やお店のイメージを少し我慢することも必要だと考えています。
もしかすると、
おしゃれさや見た目の部分が少し変わることもあるかもしれません。
それでも私は、
ケーキや焼き菓子を少しでも美味しく、
少しでも手に取りやすい価格でお届けすることを優先したいと思っています。
そして四つ目。
最近は営業時間を短くしたり、商品を早い時間に少なくするお店も増えています。
もちろん、それぞれに事情や考え方があるので否定するつもりはありません。
ただ、自分はできる限り、
お客様が「今日はケーキが食べたいな」
と思った時に応えられるお店でありたい。
夕方に行ったら何もなかった。
仕事帰りに寄ったら閉まっていた。
そんな残念な思いを、できるだけ少なくしたい。
それが自分たちの目指すケーキ屋の姿です。
時代の流れからすると、少し逆行しているのかもしれません。
それでも、
その気持ちを忘れてしまったら、
このお店を続けている意味がなくなってしまうような気がしています。
もちろん、
スタッフに対して高圧的な態度を取ったり、
誰かを傷つけたり、
悲しい思いをさせてしまうようなことだけは、
どうかご遠慮いただけたら幸いです。
私たちも完璧ではありません。
至らないところもたくさんあります。
それでも、
これを読んでくださっているお客様や、
毎日頑張ってくれているスタッフと一緒に、
少しでもしあわせをお届けできるお店であり続けたい。
そう思っています。
これからも精一杯努力を続けてまいりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。






